グラッサー(Glasser,W.)の現実療法もキャリアコンサルタント学科試験の過去問では関連するキーワードの組み合わせ問題等でちょこちょこ出題されています。
選択理論という呼ばれ方もするので、その辺りも含めて覚えておくと得点に繋がる可能性もあります。
本記事では、そんなグラッサーの現実療法についてポイントをまとめています。
現実療法
現実療法とは、精神科医ウイリアム・グラッサーによって提唱されたカウンセリング手法になり、選択理論とも呼ばれています。
現在の満たされたない重要な人間関係に焦点を当てて、問題解決を図るカウンセリングになります。
人は外側の刺激によって動機づけられると考えずに、内側から動機づけられるとして、内側から動機づけるものを『基本的欲求』と呼び5つあります。
5つの基本的欲求
生存の欲求 | 飲食・睡眠など身体的欲求。 主に『安全・安定』『健康』の2要素 |
愛・所属の欲求 | 誰かと一緒に過ごしたいという人間関係を求める欲求。 主に『愛』『所属』の2要素 |
力の欲求 | 勝ちたい、認められたいという欲求。 主に『貢献』『承認』『達成』『競争』の4要素 |
自由の欲求 | 自分の好きなようにしたいという欲求。 主に『解放』『変化』『自分らしさ』の3要素 |
楽しみの欲求 | 新しいことをしたい、新しい知識を得たいという欲求。 主に『ユーモア』『好奇心』『学習・成長』『独創性』の4要素 |
となります。
こうした欲求を満たすためには、物、人、信条などの対象が絡んできます。ですので、欲求を満たすためには欲求を満たす対象が必要であり、この欲求を満たす対象が入っている脳の中の特定の場所を「上質世界」と呼んでいます。
マズローの欲求5段階と似てますので、区別できるように覚えておきたいところです。
全行動
選択理論では、人間の行動を全行動という概念で説明しています。全行動では、
- 行為
- 思考
- 感情
- 生理反応
の4つの要素に分けて捉えます。
クライアントが今していることに焦点を合わせ、現在の方向は自分で選択したものであり、欲求を満たすことができるかを再評価させます。そして、責任ある大人として全行動をコントロールすることで、基本欲求が充足できる上質世界を目指せるように支援します。
まとめ
グラッサーについてまとめると、資料が少なく理解するのが難しかったですが、ポイントをまとめると上記の様な感じになるかと思います。
また詳しく学習されたい方は、下記に参考サイト・資料を記載しておりますので、そちらからどうぞ。