ウォルピ(Wolpe,J.)の系統的脱感作ですが、過去問での出題率は低めとなっていますが、キャリアコンサルティング理論と実際では少し触れられています。
系統的脱感作は行動療法のひとつですが、レスポンデント条件付けが関連性が高い理論になります。
本記事では、そんな系統的脱感作について関連する理論も含めてまとめています。
行動療法
行動療法とは、心理療法のひとつで、学習理論を基礎とする数多くの行動変容技法の総称になります。
行動療法の主な人物に、
- パブロフ(Pavlov,I.P.)
- スキナー(Skinner,B.F.)
- ウォルピ(Wolpe,J.)
が挙げられます。
レスポンデント条件付けとオペラント条件付け
レスポンデント条件付け(古典的条件付け)
応答・反応といった意味で、パブロフの犬など条件反射が挙げられます。
レスポンデント条件付けは、オペラント条件づけに対する条件づけで、遺伝的に組み込まれた反応と、無関係な反応とを結びつけることになります。
パブロフのレスポンデント条件付けについて、まとめた記事が下記になります。
ワイも台所から奥さんの料理する音が聞こえたらお腹がなるということは、パブロフのペンギンやな!
オペラント条件付け(道具的条件付け)
報酬や嫌悪刺激(罰)に適応して、自発的にある行動を行うように、学習することになります。
オペラントは自発的な・作用するという意味で、スキナーボックス(ねずみを使った実験)が有名です。
オペラント条件付けについて、ポイントをまとめた記事が下記になります。
系統的脱感作
ウォルピの系統的脱感作は、レスポンデント条件付けに基づき、逆制止の原理により、不安や恐怖などを引き起こす条件刺激に対する過剰な感受性を段階的に弱める訓練法になります。
具体的には、
- 恐怖階層表作成:恐怖心を覚える対象や場面などを0から100の点数で評価する
- 弛緩訓練:斬新的弛緩法などによってリラクセーションを行う
- 脱感作:恐怖度の低い対象や場面を想起し、恐怖の程度を述べる
の順番で2と3を繰り返し行い、順次恐怖度の高い対象や場面へと脱感作を行います。
ウォルピは軍医さんで、戦争神経症の研究してたんやで。
まとめ
過去問にはあまり出題されませんが、系統的脱感作というインパクトの有る名前ですので、軽く概要を知っておくことで万が一出題された時は対応できるようになるかと思います。
ウォルピに関する練習問題を少しだけ下記に用意していますので挑戦してみてください。
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