このコンテンツは過去の学科試験の、
- 各問題の解説
- 各問題の正答
- 参考書籍・参考資料等
- キャリコンスタディ内の学習ページ
- 語呂合わせ
をまとめています。
解説には万全を尽くしていますが、万が一誤字・脱字や間違いがございましたらご指摘いただければと思います。
第20回学科試験 問1~問10の正答解説と参考元
問1
「令和3年版厚生労働白書」(厚生労働省)から「新型コロナウイルス感染症が国民生活に与えた影響と対応」に関する問題です。
正答:3
1.〇:2020年4月の緊急事態宣言下の経済活動の停止に伴い、企業は従業員の雇用維持に積
極的に取り組んだことから、休業者数は男女ともに急増した。(P4)
2.〇:2020年4月1日時点で「フリーランスで働く者」に新型コロナウイルス感染症に関連した影響について尋ねたところ、約5割の者が「業績への影響(売上高・収入の減少)」を挙げている。(P34)
3.×:雇用形態別に見ると、正規雇用ではテレワークを実施した者の割合は4割強であったのに対して、非正規雇用では2割弱であった。(P8)
4.〇:男性が家事・育児の役割分担を増やす動きも見られたが、自粛生活で家事・育児負担の絶対量が増加し、相対的に女性の負担が増え、生活満足度がより低下した。(P11)

コロナ関係の問題が増えてきてるんや。
問2
「働く環境の変化に対応できるキャリアコンサルタントに関する報告書」(厚生労働省)からキャリアコンサルタントに求められることとして示された内容に関する出題です。
正答:1
1.×:キャリアコンサルタントには、共通して深化させる専門性と、地域のキャリア支援機関など活動領域や特定分野(業界、職種)ごとに深化させていくべき専門性がある。また、活動領域ごとの役割に応じた専門性を高めること、個人の強みとして専門領域へ踏み出すこと及び近接領域の専門家・専門機関へのリファーする力が求められる。(P6)
2.〇:キャリアコンサルタントは、職業キャリアのみならずライフキャリア上に起こりうる課題やこころの揺らぎを発見する視野の広さや、ケース全体を俯瞰する力が必要となる。(P7)
3.〇:企業の中で、労働者の自律的・主体的なキャリア形成を促すために、企業内の課題解決に向けて、キャリアコンサルタントは経営者層へのアプローチなど企業への提案力、人事担当部署との協業をする能力が求められる。(P7)
4.〇:人材移動(成長分野・人材不足分野等への円滑な流動化)が進む外部労働市場を念頭に置くならば、社外へのキャリアチェンジや再就職場面に求められる就職マッチング機能(情報提供、助言等)への期待がある。また、内部労働市場を念頭に置くならば、特に若年層のリテンションを高める機能に期待ができる。(P9)

この資料は読んでて勉強になったで!
問3
令和2年度能力開発基本調査(厚生労働省)から、正社員が「キャリアコンサルティングが役立ったこと」の上位3つを問われる問題です。
正答:3(AとCとD)
上位3つの並びは以下となります。
- 仕事に対する意欲が高まった。
- 上司・部下との意思疎通が円滑になった。
- 自分の目指すべきキャリアが明確になった。
※令和3度能力開発基本調査でも同じ並びとなっています。
厚生労働省:能力開発基本調査

能力開発基本調査は頻出の資料やから、最新版のチェックをしとこうな!
問4
キャリアの理論に関する問題です。
正答:3
1.○:ジェラットは積極的不確実性を主要概念とするキャリアにおける意思決定の枠組みを提示した。(渡辺P120)
2.○:ハンセンは、個々人は各自の決定が人類や環境全体にもたらす影響を考慮すべきだと考え、「統合的人生設計」という概念を提示した。(渡辺P209)
3.×:スーパーは、キャリア・ダイナミクスではなく、キャリア・アダプタビリティという概念を提示した。(渡辺P94)
4.○:ホールは、従来に代わる新しい心理的契約として「プロティアン・キャリア」を提唱した。(渡辺P171)

キャリア・ダイナミクスはシャインやで!
問5
キャリアに関する各理論を応用したキャリアコンサルティングに関する問題です。
正答:2
1.×:ソーシャルスキル・トレーニングとは、対人行動の障害やつまずきの原因をソーシャルスキルの欠如として捉え、不適切な行動を修正し、必要なソーシャルスキルを積極的に学習させながら、対人行動の障害等を改善しようとする治療・訓練技法である。(P132)
2.〇:失業や転職などキャリア上の危機のときこそ、その意思決定プロセスに焦点を当てるべき
である。次の就職に向けて様々な準備をする一環として、キャリアや職業を選択する際の「意思決定スキル」の重要性は疑う余地が無いであろう。(P30)
3.×:自己効力感を高める学習経験は、4つの情報源(遂行行動の達成、代理的経験、情動的喚起、言語的説得)とされている。(P32)
4.×:キャリアや職業に関する「ライフ・テーマ」に焦点を当てた場合、その確認のためにキャリア構築インタビューが重要になる。(P53-55)

3.の「偶然の出来事を活かす 5 つのスキル」はクランボルツやな!
問6
シャインの理論に関する問題です。
正答:1
1.×:キャリア・アンカーと職業を一対一で結び付けない。同一の職業においても、人それぞれでどこに価値をおくかは様々である。(P162)
2.〇:シャインは、『生物学的・社会的』『家族関係』『仕事・キヤリア』の3つのサイクルの相互作用モデルを提唱した。(P153)
3.〇:シャインは、キャリア・アンカーを確かめるには、『才能と能力』『動機と欲求』『意味と価値』に関する3つの問いが有効であるとした。(P164)
4.〇:キャリア中期の危機(35-45 歳)の発達課題として「自分のキャリア・アンカーを知り、評価する」、「現在を受け入れるか、別の未来を選ぶか明確な選択を行う」がある。(『キャリアコンサルティング理論と実際』5訂版:P64 6訂版:P232)

問7
マズローの動機づけ理論に関する問題です。
正答:1
1.〇:人間の欲求を低次から高次ヘと5つに分類し、これらの欲求はピラミッド型の階層をなしていると考えた。(P23)
2.×:5つの欲求は基底層から『生理的欲求』『安全の欲求』『所属と愛情の欲求』『自尊と承認の欲求』『自己実現の欲求』の順で構成される。(P23)
3.×:欠乏欲求とは、自分に足りないものを外部から補おうとする欲求であり、成長欲求とは自分の中にあるものを外に出そうとする欲求である。(P23)
4.×:上位の欲求は下位の欲求が充足されて初めて発生すると考えた。(P23)

問8
フロイトの精神分析アプローチに関する問題です。
正答:3
1.○:前意識は普段は気がついていないが何かのきっかけで意識にのぼったり思いだそうと努力することで思い出せる領域である。(P102)
2.○:心の構造を①自我(ego)、②イド(エス)、③超自我(super ego)の3層からなる「心的装置」として捉えた。これら3つの相互の力動的な関係を考えていこうとするのが構造論である。(P102)
3.×:②イドは、無意識的な本能欲求である。自我に対して願望の充足をせまるが、超自我の指令が優先と判断された場合には願望を抑圧する。『快楽原則』で動く。『現実原則』で動くのは自我である。(P102)
4.○: 防衛機制は、自我に危険を及ぼす存在から心理的な安定を保つために用いられる、誰にでも認められる正常な心理的反応である。(P103)


防衛機制は別でも勉強やっとこか!

問9
行動療法に関する問題です。
正答:3
1.×:設問は系統的脱感作に関する説明である。
2.×:設問は暴露療法(エクスポージャー法)に関する説明である。
3.○:シェイピングの説明として正しい。
4.×:設問はトークン・エコノミーに関する説明である。
問10
カウンセリングの理論や心理療法の名称とその提唱者、関連する用語に関する組み合わせ問題です。
正答:2
1.×:フロイトと精神分析は正しいが、絶対臥辱期は森田正馬の森田療法である。
2.〇:ロジャーズの来談者中心療法の特徴として正しい。
3.×:エリスと論理療法は正しいが、無意識はフロイトである。
4.×:吉本伊信と内観療法は正しいが、不合理な信念(イラショナルビリーフ)はエリスの論理療法である。

組み合わせ問題は、割りと多く見かけるから要チェックや!
