企業におけるキャリア形成では、企業と個人それぞれの立場でのニーズや支援がありますが、範囲が広くなるので、本記事では企業サイドからの観点で企業におけるキャリア形成と支援についてまとめています。
企業のニーズ
- 自立型の実力社員の人材育成(職業能力向上)
- 若手社員の定着支援
- 個人と組織の共生
といったニーズがあります。
企業におけるキャリア形成と支援
- 経済のグローバル化
- AI化・5Gなどの技術革新
などから事業の選択と集中が重要になっており、また経済動向から、
- フラット型組織(管理階層が少ない)
- カンパニー制(事業それぞれを独立した会社にする)
- 分社化(事業や地域などの単位で独立子会社を設立する)
などが採用され労働者のキャリアの在り方にも影響を与えています。
企業の在り方
職業能力開発促進法が改正され、キャリア自律は組織において推進しなければならず、そのための支援を提供しなければならないものとなりました。
- 組織が『個人を育てる』というよりも『個人の努力を支援する』というパラダイム
- 個人が『育つ』ことを促進する支援の仕組みや制度の開発・構築が必要
- キャリア自律に対する個人の当事者意識と責任を根付かせるのも組織の責任
キャリア形成と支援
施策として
- 企業主体から個人主体へ
- 社内公募制の導入
- セルフ・キャリアドック導入
- グッドキャリア企業アワードの実施
が促進されています。
キャリアコンサルティングを行うしくみの導入状況
正社員または正社員以外に対してキャリアコンサルティングを行うしくみを導入している事業所は39.8%(40%前後で推移)ほどになる。
現環境の状況は、
- しくみの導入の目的として最も比率が高いのは『労働者の仕事に対する意識を高め、職場の活性化を図るため』
- キャリアコンサルティングの導入比率が最も高い産業は『金融業・保険業』
- 問題点の内訳で最も比率が高いのは『労働者からのキャリアに関する相談件数が少ない』
参照元:調査結果の概要
となります。
まとめ
この項目を勉強していて企業と個人のニーズはズレているケースも多々あるのではないかなと感じました。
それが雇用のミスマッチに繋がっていることもあるのではないかと。
そして、企業においてはその部分の問題解決に向けてキャリアコンサルティングの必要性も増してきていると考えると腑に落ちました。
ただ、キャリアコンサルタントの認知度がまだまだ低いんだろうなという印象も受けます。
そこで、様々な活動領域での役割と支援、普及活動が必要であるということになってくるのですね。
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