インフォームド・コンセントに関する問題は、キャリアコンサルタント学科試験ではまだ出題されていませんが、過去に2級技能士の試験で出題があります。
範囲はほぼ同じなので、今後、国家試験でも出題される可能性は0ではありません。
本記事では、インフォームド・コンセントについてポイントになる部分をまとめています。
インフォームド・コンセントとは?
キャリアコンサルタントにおけるインフォームド・コンセントとは、
- キャリアコンサルタントとクライアントとの十分な情報・説明を得た(伝えられた)上での合意
- クライアントの自己決定権を保障するシステムあるいは一連のプロセス
を意味する概念になります。
インフォームド・コンセントは『説明と同意』とも表現されているんやで。
インフォームド・コンセントの関連するポイント
倫理綱領 第5条(守秘義務)
キャリアコンサルタントは、業務並びにこれに関連する活動に関して知り得た秘密に対して守秘義務を負う。但し、相談者の身体・生命の危険が察知される場合、又は法律に定めのある場合等は、この限りではない。
キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルティングにおいて知り得た情報により、組織における能力開発・人材育成・キャリア開発・キャリア形成に関する支援を行う場合は、プライバシーに配慮し、関係部門との連携を図る等、責任をもって適切な対応を行わなければならない。
キャリアコンサルタントは、スーパービジョン、事例や研究の公表に際して、相談者の承諾を得て、業務に関して知り得た秘密だけでなく、個人情報及びプライバシー保護に十分配慮し、相談者や関係者が特定される等の不利益が生じることがないように適切な措置をとらなければならない。
倫理綱領 第9条(説明責任)
キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルティングを行うにあたり、相談者に対して、キャリアコンサルティングの目的及びその範囲、守秘義務とその範囲、その他必要な事項について、書面や口頭で説明を行い、相談者の同意を得た上で職責を果たさなければならない。
キャリアコンサルタントは、組織より依頼を受けてキャリアコンサルティングを行う場合においては、業務の目的及び報告の範囲、相談内容における守秘義務の取扱い、その他必要な事項について契約書に明記する等、組織側と合意を得た上で職責を果たさなければならない。
キャリアコンサルタントは、調査・研究を行うにあたり、相談者を始めとした関係者の不利益にならないよう最大限の倫理的配慮をし、その目的・内容・方法等を明らかにした上で行わなければならない
参考資料:キャリアコンサルタント倫理綱領(令和6年1月1日改正)
まとめ
キャリアコンサルティングにおける、インフォームド・コンセントについて一言でまとめると、キャリアコンサルティングを実施するにあたって、キャリアコンサルタントの十分な説明とクライアントの自己決定権に基づいた合意または拒否ということになります。
キャリアコンサルタント学科試験の範囲は非常に広くなっているので、普段、聞き慣れないワードも多くあるかと思いますので、ポイントを網羅していきたいと思います。
インフォームドコンセントについての練習問題を下記に用意していますのでチャレンジしてみてください。