過去のキャリアコンサルタント学科試験で出題されている職業情報の分析ですが、『キャリアコンサルティングの理論と実際』に記載されています。
本記事では、職業情報の分析についてポイントをまとめています。
職業情報の分析
職務分析
特定の職務について、観察と面接により職務に含まれている仕事の内容と責任(職務の作業内容)、職務を実施するにあたって要求される能力(職務遂行要件)を調査・分析して、その結果を一定の様式に記述することで、1つの作業について、作業者の動作内容を詳細に観察し分析します。
職務調査
企業の中での期待される人間像を把握することに重点をおいて職務を把握すること。
具体的分析作業は、課業の把握、難易度評価と習熟度の指定、職種別等級別職能要件書の作成という手順で行われます。
キャリア・ガイダンスや職業指導では、「人と職業のマッチング」を中核的な目標の一つとすることが多いので、中心は「職務」の分析が中心となります。それに対して職務調査は「能力開発」の観点から職務を分析します。多くの企業は「職能資格制度」を取り入れているので「職能」という概念に合わせて職務を考える分析方法となっています。
職業調査
職務分析や職務調査が「職務」を分析するのに対して、「仕事の内容ばかりではなく、労働条件、入離職の状況、求人・求職状況など職業全体の調査」をするのが「職業調査」になります。
職業ハンドブックやキャリア・インサイトなどである。「職業ハンドブック」作成のために開発された職業調査が典型的な職業調査の方法になっています。
企業分析
一般に企業の決算書、財務諸表などを対象とするもので、経営分析(企業の実態を理解する)ともいわれます。企業の「ヒト、モノ、カネ、情報」を管理する技術や施策が「経営管理」であるが、それを調査、分析する技法である。
まとめ
似た単語が多いので、覚えにくい印象ですので表にしておきます。
職務分析 | 特定の職務について、仕事の内容と責任(職務の作業内容)と要求される能力(職務遂行要件)を調査・分析する。 |
職務調査 | 企業の中での期待される人間像を把握することに重点をおいて職務を把握すること。 |
職業調査 | 仕事の内容ばかりではなく、労働条件、入離職の状況、求人・求職状況など職業全体の調査をすること。 |
企業分析 | 一般に企業の決算書、財務諸表などを対象とするもので、経営分析(企業の実態を理解する)ともいわれる。 |
期待される人間像っていう表現がよく分からんけど、その職務にはどんな人材が必要か調査するっていうことなんかな!
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