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【キャリコン】第12次職業能力開発基本計画【個人のキャリア形成と職業能力開発支援の充実】

職業能力開発・リカレント教育

令和8年3月に第12次職業能力開発基本計画が公開されました。職業能力開発基本計画は、キャリアコンサルタント学科試験過去問では頻出の資料となります。因みに、本計画の期間は、令和8年度から令和12年度までの5年間となっています。

本記事では、そんな第12次職業能力開発基本計画の第3部の3、4についてポイントをまとめています。

3 個人のキャリア形成と職業能力開発支援の充実

1.キャリア意識の醸成とキャリア形成支援

現状・背景

  • 就業構造の変化、労働者の仕事に対する価値観や生活スタイルの多様化職業人生の長期化が進んでいる。

  • 労働者個人が単独で、労働市場や会社の状況、自分の能力等を適切に把握して、キャリアの目的を定め、それに向かって能力開発を行うことは難しくなってきている。

  • キャリアコンサルティング機会の充実を通じて、労働者がキャリアプランを作成し、定期的に振り返り、状況に応じて見直すことに対する「伴走支援」が必要である。

  • 職場の上司の役割が重要となることから、上司のキャリア相談を専門的な立場から支援する体制を整備することが必要である。

講ずる施策

  • 労働者や企業等がキャリアコンサルタントを活用しやすくなるよう、相談プロセスや、キャリアコンサルタントが有する知識や経験を可視化するとともに、労働者の多様なニーズに対応できるようキャリアコンサルタントの育成・確保を推進する。
  • キャリア形成・リスキリング支援センター等においてキャリアコンサルティングの機会を拡充するとともに、企業が労働者の自律的・主体的なキャリア形成を促進・支援するための総合的な取組であるセルフ・キャリアドックの導入を促進する。
  • キャリアコンサルタントの専門性の向上に向け、活動領域ごとに求められる能力を体系的に整理するとともに、企業の理解の促進や職場の管理者への助言等についての講習の設定及び実践的な学びの機会の確保に向けた取組を促進する。
  • キャリアコンサルティングの活用促進のため、キャリア形成の必要性等やキャリアコンサルティングの効果等に係る社会全体の理解を促進する取組を行う。

キャリコンのことがたくさん出てきてなんか嬉しいわ!

2.個人の職業能力開発支援

現状・問題点

  • 自己啓発に取り組む労働者は36.8%という状況にある(厚生労働省「令和6年度能力開発基本調査」)。

  • 自己啓発を行う上での問題点:「仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない」、「家事・育育が忙しくて自己啓発の余裕がない」という時間的制約、「自分の目指すべきキャリアがわからない」等のキャリア形成上の理由。

講ずる施策

  • 労働者が離職せずに生活費等への不安なく教育訓練に専念できるよう、「教育訓練休暇制度」の周知、「教育訓練休暇給付金制度」の活用促進、「人材開発支援助成金」の活用による教育訓練休暇制度の導入支援等を推進する。

  • 教育訓練給付金の指定講座について、夜間・休日に受講できる講座やオンラインで受講できる講座をはじめとして講座の拡大を図る。

4 企業の職業能力開発への支援の充実

1.DX関連を含めた職業能力開発の充実のための環境整備

現状・問題点

  • 労働者の人材育成に関して「問題がある」とする事業所割合は約8割。主な理由:「指導する人材が不足している」59.5%、「人材育成しても辞めてしまう」54.7%、「人材育成を行う時間がない」47.4%(厚生労働省「令和6年度能力開発基本調査」)。

  • 「事業内計画」を作成している企業や「職業能力開発推進者」を選任している企業はいずれも2割程度にとどまる。

  • 多くの企業が、DXを進める上での課題として「DXを推進する人材の育成」を挙げている。

増加とか%とかのところは試験にも出やすい印象やな…

講ずる施策

  • 事業内計画の記載に係るモデルや好事例の提示、推進者に対する支援、労使協働の取組の促進、「職場における学び・学び直し促進ガイドライン」の周知啓発を行う。

  • 「生産性向上人材育成支援センター」や中小企業リスキリング支援事業により、事業戦略を踏まえて人材戦略を立てる企画段階から経営者等にアドバイスをする等の伴走支援を推進する(よろず支援拠点等とも連携)。

  • キャリアコンサルタントが人材マネジメント関連の専門家と協働して伴走支援に取り組む体制を整備する。

  • 公的職業訓練や人材開発支援助成金等において、DXを推進する人材の育成や労働者全体のデジタルリテラシーの向上支援を引き続き推進する。

2.中小企業に対する人材育成の支援

現状・問題点(中小企業の多様な課題)

  • 規模が小さいところほど、計画的OJTやOFF-JTの実施率が低い。

  • 職業能力開発の専任者がいないことが多いため「計画的に取り組むことが難しい」、「受講者数が少なく社内でOFF-JTを企画しにくい」、「研修を受けている間の代替要員の確保が難しい」などの課題があり、「個別化」した伴走支援や「共同・共有化」した人材育成が必要である。

講ずる施策

  • 専任者を置くことが困難な中小企業に対し、企画段階から経営者等にアドバイスを行うとともに、外部の教育訓練機関に関する情報の提供を行う等の伴走支援を行う。

  • 産業・地域等の単位での、複数の企業による訓練の事例提供や、訓練を支援する効果的な仕組みの検討を行い、必要な施策を講ずる。

  • 企業が労働者にOFF-JTを実施する際に必要となる「業務代替に対する支援等」について検討を行い、必要な施策を講ずる。

まとめ

国の方針として、激変する労働市場において「個人への伴走支援」と「企業への人材戦略支援」の双方で、キャリアコンサルタントの役割を大幅に強化・拡大していくことが明確に示されています。

  1. キャリコン自身の「見える化」と育成
  2. 「セルフ・キャリアドック」の強力な普及
  3. 「組織・経営層」へのアプローチと他専門家との協働
  4. 社会的な認知度とニーズの向上

今後は、単に「個人の話を聴く」だけでなく、「企業の経営戦略・人材マネジメントの領域にまで他専門家と連携しながら踏み込むこと」、そして「現場の管理職(上司)の相談・支援体制を作ること」が、キャリコンに対してより強く求められる(かつ活躍の場が広がる)トレンドになると言えます。

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