令和8年3月に第12次職業能力開発基本計画が公開されました。職業能力開発基本計画は、キャリアコンサルタント学科試験過去問では頻出の資料となります。因みに、本計画の期間は、令和8年度から令和12年度までの5年間となっています。
本記事では、そんな第12次職業能力開発基本計画の第3部の5-7についてポイントをまとめています。
5 多様な労働者の能力発揮に向けた職業能力開発の推進
(1) 非正規雇用労働者への支援
現状・背景・課題
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計画的OJT、OFF-JTの実施率、自己啓発を行った労働者の割合について、正規雇用労働者と正規雇用労働者以外の間で大きな開きがある。
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30代以降で女性の非正規雇用労働者の割合が増加する傾向にある中、継続的な能力開発機会の確保が課題。
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家事、育児、介護等との両立を理由に非正規雇用労働者を選択する労働者が一定数存在することを考慮し、オンライン訓練を組み合わせた方法により、効果的・効率的に行うことが必要。

この辺りは把握しておきたいな!
講ずる施策
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オンラインを活用した職業訓練を全国展開するほか、教育訓練給付金による支援、人材開発支援助成金を活用した正規雇用労働者への転換等への支援を引き続き推進する。
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ハローワークにおいてキャリアコンサルティング、能力向上、職業紹介までの切れ目ない支援サービスを実施する。
(2) 中高年労働者への支援
現状・背景・課題
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就業者の年齢構成のうち60歳以上の割合が増加していくことが見込まれており、高齢期も視野に入れたキャリア形成を考えて労働者を支援していく必要性が高まっている。
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中高年労働者の課題:組織内における役割の変化への対応、OJTやOFF-JTの機会が乏しいこと、デジタル化など時代の変化への対応、習得したスキルを実践する機会(実務経験)が乏しいこと。
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中年期からキャリアの棚卸しを行い、職業生活設計を考える取組を強化することが必要。
講ずる施策
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生産性向上支援訓練(JEED)のミドルシニアコース(「役割の変化への対応コース」、「技能・ノウハウ継承コース」)を実施し内容の充実を図る。
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中高年労働者に対するOJTとOFF-JTを組み合わせた訓練についても人材開発支援助成金の対象となるよう見直しを行う。
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キャリア形成・リスキリング支援センター等における中高年齢層に対する支援を推進する。
(3) 若者への支援
現状・背景・課題
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学校等を卒業後、就職して3年以内に離職する者の割合は、近年は微増傾向にある。
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キャリアプランを持たない若者もおり、労働移動が必ずしも職業能力の開発・向上につながらないことも懸念される。学生等の時期から職業意識の醸成や自律的・主体的なキャリア形成支援を行うことが重要。
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不登校児童生徒数が大きく増加するなど、就労に当たって困難を抱える一定の層が確認でき、今後増えていくことが懸念されている。
講ずる施策
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在学段階からキャリアについて相談する機会を増やす取組や、適切にキャリア教育を実施できるようキャリアコンサルタントを養成する。
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ハローワークやキャリア形成・リスキリング支援センターにおけるキャリアコンサルティング機会の確保やセルフ・キャリアドックの導入を促進する。
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ユースエール認定制度の活用を促進する。
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地方公共団体とも連携しつつ、産業・地域等の単位で複数の企業が行う訓練の好事例を広げる取組や業界単位での訓練を支援する仕組み等を検討する。
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就労に当たって困難を抱える若者に対し、キャリアコンサルタントや臨床心理士等の専門家を活用した支援や、学校等と連携したアウトリーチを含めた支援等の充実を図る。

(4) 女性への支援
現状・背景・課題
育児、出産等により一旦離職した後に非正規雇用労働者となる場合や、継続就業をした場合であってもキャリアアップの機会が制約される傾向もあります。雇用の質や能力発揮のためのキャリア形成の面にも焦点を当てていくべきだと言われています。
講ずる施策
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子育て中の女性、母子家庭の母等を含め、一人ひとりの希望、状況等に応じたキャリアコンサルティングを提供する。
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公的職業訓練において職業能力開発の機会を提供するほか、子育て中の女性が受講しやすくなるよう育児等の時間に配慮した訓練コースや託児サービス付きの訓練コースの設定等を実施する。
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非正規雇用労働者等が働きながら学びやすいオンラインを活用した職業訓練を全国展開する。
(5) 障害者への支援
現状・背景・課題
雇用障害者数が伸びている中、障害者職業訓練の受講者数は減少している。対象について、近年では、精神障害者や発達障害者が増加している状況となっています。
講ずる施策
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障害者職業能力開発校(障害者校)において、一般の公共職業能力開発施設(一般校)で受入れが困難な重度障害者や、精神障害者・発達障害者を追加的に受け入れる。
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障害者校における職業訓練及び障害者委託訓練について、オンラインによる職業訓練の普及等を推進する。
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一般校への障害者職業訓練のノウハウの共有や精神保健福祉士等の配置、施設のバリアフリー化の推進等を行う。
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ハローワークや障害福祉サービス等との連携を強化し、就職支援及び定着支援の体制確保を推進する。
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全国障害者技能競技大会(アビリンピック)を引き続き実施する。
(6) 就職やキャリアアップに特別な支援を要する方への支援
講ずる施策
就職氷河期世代に対して、リスキリング支援等による「就労・処遇改善に向けた支援」及び「社会参加に向けた段階的支援」に取り組みます。
(7) 外国人への支援
現状・背景・課題
技能実習制度を発展的に解消し、新たに人材育成と人材確保を目的とする育成就労制度が創設されました(令和9年4月施行に向けて)。日本語能力等に配慮した職業訓練を実施することが重要となっています。
講ずる施策
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育成就労制度の円滑な施行に向けた取組を実施するとともに、外国人育成就労機構の体制整備を行う。
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日本語でのコミュニケーションに課題を抱える外国人等に対し、訓練内容を理解する上で必要な支援等を実施する。
(8) 現場人材のスキル向上と人材確保のための環境整備
現状・背景・課題
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AI・ロボット等を使いこなす仕事や人間でしかできない仕事に求められる技能の重要性が増す。現場人材(生産工程、建設、輸送・機械運転、介護、サービスなど)の育成を強化していくことが重要。
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スキルの標準化と「見える化」を進めて処遇向上等につなげ、デジタル技術等の活用による業務効率化や省人化、必要なデジタルスキルの習得支援を強化すべき。
講ずる施策
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団体等検定等の活用促進や、業界ごとに資格や経験等と処遇を紐付けるキャリアラダーを構築・整備するための調査研究を実施する。
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AI・ロボット等の技術革新の進展等を踏まえ、デジタルリテラシーの向上や生産性向上のための在職者訓練・生産性向上支援訓練を積極的に推進するとともに、職業能力開発大学校及び職業能力開発短期大学校の訓練カリキュラムの抜本的な見直しを実施する。

ワイもそのうちペンギン型ロボットになるんかな?
6 技能五輪国際大会を契機とした技能の振興
現状・背景・課題
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デジタル等の技術が進展する中で、改めて技能の重要性が高まっているが、技能者を目指す若者は減少している。
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2028年技能五輪国際大会が愛知県で開催されることを契機として、中学・高校生の段階から技能を尊重する機運を醸成する。
講ずる施策
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中央職業能力開発協会と都道府県職業能力開発協会との緊密な連携による着実な技能検定の実施、技能五輪国際大会に出場する選手の一層の競技力強化、技能五輪全国大会、技能グランプリ等の技能競技大会の実施を通じて技能振興の取組を推進する。
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2028年の技能五輪国際大会の開催を契機とした技能振興、技能の魅力発信等について、「リスキリングを促進する国民運動」の取組とも連携しながら推進する。
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「卓越した技能者の表彰」制度の普及の促進や、業界団体や学会等における表彰・評価等の活動を促進する。
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若年技能者人材育成支援等事業において、「ものづくりのマイスター」を工業高校や中小企業等に派遣する。
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ものづくりの高付加価値化によって技能の魅力向上を図るため、熟練技能者の知見等の継承や顧客ニーズ等に対応する知識・技能の習得のための体制を整備する。
7 職業能力開発分野の国際連携・協力の推進
現状・背景
グローバル人材の活用・育成が重要となっている。また、国際社会の一員として国際協力を推進することの重要性はますます高まっています。
講ずる施策
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「技能評価システムを通じた技能移転事業」について、日本型技能評価システムである技能検定のノウハウをアジア地域の開発途上国に移転する。
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育成就労制度施行後においても経過措置として実習を継続する技能実習生もいるため、法律に基づき、引き続き技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護を図っていく。
まとめ(キャリアコンサルタント視点)
今回の範囲における国の大きな方向性は、「深刻化する労働供給制約(人手不足)」に対応するため、年齢、雇用形態、障害の有無などを問わず、あらゆる労働者へ個別化した伴走支援(リスキリング・キャリア形成)を提供し、社会全体の生産性を引き上げることにあります。
その中で、キャリアコンサルタント(キャリコン)に関わる主要な動きは以下に整理されます。
- 非正規・女性:育児や生活環境に配慮したキャリコン・職業訓練の機会を確保。
- 中高年:中年期からのキャリアの棚卸しと高齢期を見据えたライフプラン設計の支援。
- 若者・困窮層:学校段階(在学中)からのキャリア教育専門人材の養成、および不登校等の困難を抱える若者に対し、臨床心理士等の専門家と連携したアウトリーチ(出向く支援)の展開。







