スキナー(Skinner,B.F.)のオペラント条件付けは、パブロフのレスポンデント条件付けとは異なる学習過程であることから区別するために、名付けられました。
学科試験の出題率は高くはなく、稀に出題される理論ではありますが、特徴的かつ混同しやすい理論になりますので、しっかり区別して覚えておくと万全かと思います。
本記事では、スキナーのオペラント条件付けに関するポイントをまとめています。
ソーンダイクの猫の問題箱
まず、スキナーの前に、アメリカの心理学者であるエドワード・L・ソーンダイク(Thorndike,E.L.)が試行錯誤説を提唱しました。
猫の問題箱とは?
その説明に使われた、猫の問題箱は、箱の中の紐を引くと扉が開くようになっており、
- その中に猫を入れ箱の外に餌を置く(刺激状況)
- 猫は餌をとろうとするが、とることはできない(誤反応)
- 何らかのきっかけで紐を引くと扉が開く(正反応)
- 餌をとることができる
といった試行を猫が繰り返すことで、誤反応が少なくなり正反応に達する時間が短くなる。これを試行錯誤学習と言い、この考え方を試行錯誤説といいます。
ここは試験に出ない可能性が高いけど、まあ読んでおくとスキナーも理解しやすくなるから書いてるんやで!
行動療法とオペラント条件付け(道具的条件付け)
スキナーのオペラント条件付けとは、報酬や嫌悪刺激(罰)に適応して、自発的にある行動を行うように学習することを言います。
行動療法では、学習によって不適応行動や問題行動は形成されるとし、適切な行動を学習することによって、不適応行動等を抑えることを目的としています。
オペラント行動とオペラント条件付け
オペラント行動とは、その行動が生じた直後の、刺激の出現もしくは消失といった環境の変化に応じて、頻度が変化する行動のことになります。
そして、オペラント条件づけは、オペラント行動が自発的に行動された直後の環境の変化に応じて、その後の自発頻度が変化する学習のことを言います。
レスポンデント条件づけとは異なり、オペラント行動では、生物が自発的に行動します。
スキナー箱とは?
スキナー箱とは、ねずみが、餌が出るレバーを押すように自発的に行動(operate)するようになることを観察した実験に使われた箱のことになります。
まとめ
オペラント条件付けのポイントをまとめると、
- 報酬や嫌悪刺激(罰)に応じて生物が自発的に行動する
- ねずみを使った、スキナーボックス
を抑えておけば大丈夫かと思います。
学科試験で同時に出題されやすい、パブロフのレスポンデント条件付けについてポイントをまとめた記事が下記になりますので、合わせて学習していただければと思います。
スキナーに関する練習問題が下記になりますので挑戦してみてください。