論述は実技試験に分類されますので、キャリアコンサルタントとしてのロープレでの対応と同じだと思って勉強すると理解が深まります。
僕も最初の頃は、論述の勉強をしていても文章なので、どうしてもロープレと同じようには考えられませんでした。
ただ、幾つかのステップを繰り返すことで、段々と論述で最も重要なポイントは『クライエントに寄り添う』ということなんだ。と思うようになりました。
本記事では、僕が実際に試験対策として行った、論述でのクライエントに寄り添う方法と書き方についてまとめています。
クライアントに寄り添うとは?
キャリアコンサルタント試験に合格してから、今後の受験生の方に向けて、効果の高かった勉強法や合格に結びついたと思える試験対策について率直にツイートをしているのですが、下は『クライエントに寄り添う』ことについて書いています。
午前のルーティン完了😇#今日の積み上げ 開始です🏗️
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✅運動15回の論述はガラっとタイプが変化しましたが試験前に磨いた武器は一つ『CLに寄り添う』こと😋
これはどのタイプの問題が出ても対応できるので拠り所になりました🤩— しん✏キャリコン合格✨(登録中) (@CareconShin) December 26, 2020
このツイートにも書いているように、第15回の論述試験では出題内容がガラッと変更されましたが、この『クライエントに寄り添う』という方針は活用することができましたし、重要な得点源であるとも思われます。
つまり汎用性が高く、合格点に近づくために落とせないポイントということになります。
では、僕が実際に行った論述で『クライエントに寄り添う』を身につけていったステップをお伝えします。
Step1.対話をしている感覚
逐語録や事例のクライアントのセリフや状況に相槌などを入れながら、3つの基本的態度をもって、ただの文章ではなく実際に対話をしている感覚で読んでいました。
- クライエントに対して無条件の肯定的関心を持つ。(受容的態度)
- クライエントの内的世界を共感的に理解し、それを相手に伝える。(共感的理解)
- クライエントとの関係において、心理的に安定しており、ありのままの自分を受容している。(自己一致)
そうすることで、逐語録の中のクライアントとの距離が縮まる(ラポール形成ができる)のが分かるかと思います。
この段階で自分自身が、キャリアコンサルタントとしてのマインドに変化したことを実感できていればOKです。また繰り返すことで、徐々に身につくステップでもあります。
なるほど!論述も実技やからキャリコンとして実際にクライエントと向き合っている感覚で挑むんやな!
Step2.寄り添うべきポイントと方法
論述の逐語録や事例の中で、クライエントが話してくれた以下の部分が出ている箇所にアンダーラインを引いて、それに対してどう接していくかをメモしておきます。
- 感情 ▶(例:辛い気持ちに。嬉しいと感じられている気持ちに。)寄り添う。
- 価値観 ▶ 尊重する。
- 体験 ▶ コンプリメントする。労う。
といった感じです。これらを逐語録や事例の中から、2つ以上見つけることを意識してください。
コツとしては、無条件の肯定的関心という視点を持っていると見つけやすくなります。クライエントの内的準拠枠を理解しようとすることで、クライエントにとっては、『尊重されたい価値観』であったり、『労われたい体験』というのが見えてくるかと思います。
ロープレを含み実技において、クライエントの感情・価値観・状況はかなり重要なポイントですので、見逃さないようにしましょう。
また、この時は〇〇理解不足(クライエントの抱える問題点)とは切り離して考えることで、より共感することができます。キャリコン視点より、カウンセリング視点で考えると分かりやすいでしょう。
クライエントの抱える問題点である〇〇理解不足についてまとめた記事は下記になりますので、論述試験対策として合わせて読んでいただければと思います。
これは実際にやってみると面談試験対策にもなってると感じるな!
Step3.具体的な論述の書き方
そして、回答の際の冒頭(1行目)に、その中の優先順位の高い2つを組み合わせて記述します。
例えば、体験と感情の場合だと、
上の様な感じです。
もう一例、
といった感じになります。
これらを回答の冒頭に記述することで、キャリアコンサルタントとして、クライエントと信頼関係(ラポール)を形成し、それを今後も継続していくという決意表明の様なものだと、僕は認識しています。
また2つを組み合わせて書く理由は、逐語録や事例で表されたクライエントの感情や価値観や状況をスルーせずに、関心をもって共感(基本的態度)していますよ。という表現になると考えています。
まとめ
論述でのクライエントに寄り添うポイントをまとめると、
- 基本的態度で対話をしている感覚
- 感情・価値観・状況を見逃さない
- 信頼関係の構築と継続の意思を回答の冒頭に記述する
という感じになるかと思います。
本記事で書いている内容への理解が深まれば、論述だけではなくロープレや口頭試問にも活用ができますので、論述の試験対策で悩んでいる方がいれば、ぜひ挑戦してみてください。