構造理論の基本的な考え方は、人間と環境の相互作用を重視する点にあります。
個人は環境との相互作用を繰り返しながら、その中で興味や価値観を形成し、行動し、生活しています。そして、職業選択やキャリア形成も、個人と環境との相互作用の中で行われます。
構造理論は「個人-環境の相互作用」を重視していて、その力点を個人に置くか、環境に置くかによって、心理学的構造論と社会学的構造論に分かれます。
本記事では、心理学的構造論と社会学的構造論の提唱者とポイントをまとめています。
心理学的構造理論
フロイト
フロイトは心の構造を『自我(ego)』『イド(エス)』『超自我(super ego)』の3層からなる心的装置、構造論として捉えました。
- 精神分析理論
- 局所論
- 構造論
- 発達論
- 防衛機制
個人が心理的異常に陥ることを防ぎ、心理的葛藤の解決のために、これらの精神分析的アプローチは今日キャリア・ガイダンスの世界においても極めて重要な意味と位置づけを持っています。
フロイトの理論についてまとめた記事が下記になりますので参考にしてください。
ロー
精神分析をベースにしつつ、パーソナリティ特性と職業分類とを関連づけて職業やキャリア発達を説明したものがローの理論です。
- 早期決定論
- 心理的構造理論
職業選択における家族の心理的影響、親子の欲求充足のメカニズムがキャリア形成に強い関係があることは否定できないという理論になります。
ローの理論についてまとめた記事が下記を参考にしてください。
ホランド
ホランドは、職業選択やキャリア発達の要因として、個人の行動のスタイルや人格類型に着目しました。その意味で心理学の長い伝統に基づく人格類型論の流れをくむ理論となります。
- 六角形モデル(RIASEC)
- スリーレターコード
- 職業分類辞典(DOT)
- VPI職業興味検査
六角形モデルで有名なホランドについてのポイントは下記記事からどうぞ。
社会学的構造理論
ブロンフェンブレンナー
ブロンフェンブレンナーの社会学的構造理論は、個人のキャリア影響に及ぼす環境は、物理的、社会的及び文化的ないろいろな次元を持ち、かつそれは空間的、時間的に、時代によって変化しながら個人に影響をもたらすとしています。
- 社会学的構造理論
- 相互連結の原則
相互連結の原則のブロンフェンブレンナーについてのポイントは下記記事からどうぞ。
まとめ
キャリアコンサルタント学科試験では、フロイト、ホランドは頻出と言える理論になっていますので要チェックです。
また他のキャリア理論に関して、まとめた記事が下記になりますので参考にしていただければと思います。