「国家資格キャリアコンサルタントの勉強を始めたいけど、キャリアコンサルティング協議会(CC協議会)と日本キャリア開発協会(JCDA)の違いって何?分かりやすく教えて欲しい…。」といった方に向けて、お答えします。
キャリアコンサルタントの国家資格試験は、キャリアコンサルティング協議会(CC協議会)と日本キャリア開発協会(JCDA)が共同で行っています。
学科試験に関しては、同じ内容になっていますが、実技試験はそれぞれの団体の特色があり、違った内容の試験となっています。
本記事では、そのキャリアコンサルティング協議会(CC協議会)と日本キャリア開発協会(JCDA)の特色を分かりやすく解説しています。
特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会(CC協議会)
キャリアコンサルティング協議会は、キャリアコンサルタントを養成する団体や能力評価試験を行う団体が相互に協力して設立した団体になります。
複数の団体から構成されており、日本マンパワーも所属しています。
キャリアコンサルティング協議会(CC協議会)の実技試験
実技試験には、論述と面接があります。面接は15分間のロールプレイと、5分間の口頭試問で構成されており、その部分に関しては両団体とも共通しています。
論述の評価区分
第15回試験で大幅な変更がありましたので、14回までの傾向と15回の傾向を記載します。
まず第14回試験まで、問題用紙にはCCとCLのやりとりが対話形式で記載されていました。
- 問1は、逐語の空欄Aに、CCとしてCLの発言を受け、どのような応答をするか記述する。
- 問2は、CCとして考える相談者の『問題点』を記述する。
- 問3の①は、CLに対しどのような提案を行うかのか、要点を2つ記述する。
- 問3の②は、設問3の①で解答した2つのうちいずれかを選択して、この面談でこの後どのような働きかけを行うか具体的に記述する。
といった内容になっていましたが、第15回試験では、CCとCLのやりとりが事例の様な形式で記載となりました。また設問も以下のように変更されました。
- 問1は、CLがこの面談で相談したいことは何か。面談記録を手掛かりに記述する。
- 問2は、事例記録の下線Bについて、このケースを担当したCCがどのような意図で質問を行ったと考えるかを記述する。
- 問3は、CCが考えるCLの問題とその根拠について、具体的に記述する。
- 問4は、今後どのような方針でキャリアコンサルティングを進めていくか記述する。
に変更になりました。
面接の評価区分
CC協議会での面接試験で重要視されているポイントは、
- 態度
- 展開
- 自己評価
となっています。
キャリアコンサルタントとしての要素が強くなってますが、CLとの関係構築や傾聴は重要なポイントになっています。
正直、第15回の論述の問題用紙見た時は、時が止まったで・・・
特定非営利活動法人日本キャリア開発協会(JCDA)
日本キャリア開発協会は、全米キャリア開発協会(NCDA)の国際提携機関です。2000年に、キャリアカウンセラー養成講座が日本マンパワーで開設され、『特定非営利活動法人日本キャリア開発協会(JCDA)』が設立されました。
日本キャリア開発協会(JCDA)の実技試験
論述の評価区分
第15回試験で若干の変更がありましたが、傾向としては以下の様になっています。
問題用紙には、CCとCLの2つの事例のやりとりが対話形式で記載されています。
- 問1は、CCの対応の違いにより展開が違っている2つの事例の違いを、5つの指定語句を使用して記述する。
※15回では、使用した指定語句の下に必ずアンダーラインを引くこと。が追加されました。 - 問2は、CCの応答が、『相応しい』か『相応しくないか』を考え、いずれかに○をつけ、理由を記述する。
- 問3は、CCが考える、CLの問題点を記述する。
- 問4は、今後の具体的な面談での展開を記述する。
面接の評価区分
JCDAでの面接試験でのポイントは、
- 主訴・問題の把握
- 具体的展開
- 傾聴
となっています。
経験代謝サイクルという理論に基づいて、カウンセリング要素が強めとなっています。
まとめ:どちらで受験する?
ここまで、それぞれの特色をまとめてみましたが、これからキャリアコンサルタント国家試験を受験される方にとっては、各団体の養成講座によって、JCDA・CC協議会の受験に向けた対策が行われているかと思いますので、その方向で受験を考えられるのが良いかと思います。くれぐれも受験申し込みの際に、団体を間違えないように気をつけて下さい。
ワイの養成講座仲間が、間違えてて受けててビックリしたでw!
また、養成講座を修了後、まだ方向性を決められてない方は上記の特色を参考にしつつ、両団体の合格率なども少し参考にすると選択しやすくなるかと思います。ただ合格率よりは、どちらの方向性が自己一致しやすいかを指標に選択されると良いかと思います。
個人的な感想として、ゼロから学ぶのであれば、どちらを選ばれても大丈夫かと思います。ですので、本記事の内容は、判断材料の予備知識として持っておいていただければ良いかと思います。